一次関数その2
ということで、前回のづづきです。
一次関数について。
一次関数の式は、まあ、覚えてください。とにかくまあこれが一次関数の式であると。次に、この式の意味合いを考えていきます。
まず、エックスの係数の ”a” は、いわゆる「変化の割合」です。変化の割合=yの増加量÷エックスの増加量、という公式は覚えさせられますが、それだけではどうもピンと来ませんね。
そこで、これは「いくつずつ増えるか」と教えると、ほとんどの生徒が腑に落ちます。マイナスの場合は「減る」ことになります。このへんも感覚的に納得できるようです。
問題は、オマケのように付属している”b”です。実のところ、これは「オマケ」と思っておいたほうがいいのかもしれませんね。「比例関数」にこれがついたら「一次関数」になるわけですから。
ところで、”b”について、教科書ではあんまり説明がされていません。「定数部分」などと書いてあります。そんなことを書くから、方程式などの数式と区別がつかなくなってしまうのです。前回も書きましたが、関数は「数式」というよりも「関係性」であり「機能」であるからです。それはつまり「変化」しているということでもあります。
教科書ではなく数学の参考書に「初期値」と書いてあるのを見たことがあります。麦の出版の「たのしい数学」だったか太郎次郎社の「らくらく数学テキスト」だったか。ちなみに麦の芽出版は今はありません。アマゾンなどで結構高く売られています。
「初期値」というのは納得のいく言葉です。でも少し難しい言い回しですので、中学生には「初めの値」と言っています。
この「いくつずつ増えるか」と「初めの値」を教えると、ほとんどの生徒が、一次関数の文章題を解くことができるようになります。
それではそれについてはまた次回ということで。