ノーベル文学賞
ことしのノーベル文学賞は、カズオ・イシグロに決まった。それほど好きな作家ではないが、優れた作品を書いていて、納得の受賞だ。
ただ、テレビを見ていると紹介の仕方がひどい。ネタバレしてるし。最後にフィクションとつけてるし。そりゃそうだ。小説は須らくフィクションであるに決まっている。ホントはSFと紹介しても良いんだが。
今回は、村上春樹落選、とはやってなくて、それは好感。村上春樹は高校生のころ夢中で読んだが、最近では、単なる妄想小説としか思えなくて、文学性はほとんど感じないから、ちょっと受賞はないだろう。
私の考えではむしろ、伊坂幸太郎のが可能性が高い。社会性のあるエンターテイメントを書いてるから。
最も可能性が高い日本の作家は、多和田葉子だと思う。ドイツ語と日本語の両方で書いているというのも大きい。近ごろ文庫化された、献灯使は、震災後の日本を、それこそフィクションとして描いた名作だ。
私が本当に受賞して欲しいのは、笙野頼子だけど、翻訳不可能なので、無理かな。
一次関数その5
グラフの問題の解き方。点(〇,◇)を通るとき、と言われたら、基本的に代入で計算します。ほかにも解き方はありますが、代入すると一つ覚えにしたほうがラクです。
二点のときは、連立方程式になります。このへんは一回教えると、大体すーっとできます。
生徒がよくわからないのは、y軸上で交わるというとき。y軸上だから、yがゼロだと思い込んでいます。これは逆で、y軸上はエックスがゼロです。
反対に、エックス軸上はyがゼロです。
それからこれはほとんどの生徒が間違える問題ですが、
たとえば y=3χ-5 のエックスが4増えたときのyの増加量を求めなさいと言われたとき、4をエックスに代入して、3×4-5=7 とやってしまう生徒が圧倒的に多いです。
これは意味がもうひとつ分かっていないからでもあります。増加量はエックスの係数だけが関係があるのです。ここで、-5は、初期値つまりはじめの値なので増加量には関係ありあせん。
よって答えは、3×4=12 となります。
いかがですか。一次関数の重要なポイントについて五回に渡って説明してきました。これを元に、中間テストをがんばってくれると嬉しいです。
ほかにも入試ではグラフ上の面積についてよく問われます。
分からないところがあれば、お気軽にご連絡ください。
余命3分
去年こんなことを書いていた。KOC今年は録画してまだ見ていません^^;
キングオブコントを見ていた。
ナンセンスなネタが多い印象を持った。けっこう面白くて、ことしはレベルが高いなと思った。少しサタイア系のネタもあっていいと思ったけれど、やりにくいのかな。
最後に演じたのがジャングルポケットで、余命3分というネタ。3分でやりたいことなんてなかなか出来ない。
美味しいものを食べようとしても、タブレットぐらい。旅行に行きたくても、肩車をして白い壁を見るだけ。
実際に3分なんて宣告はありえないから、これは思考実験なわけだ。
自分自身に置き換えて、最期の3分はどう過ごしたいかと考える。
カチャカチャとキーボードやマウスを操作する音、プリントをやっていた生徒が、これ分からん! て叫ぶ。そんな中で静かに目を閉じていく。多分20年後くらい。
一次関数その4
それでは、一次関数はグラフ上ではどう表せられるかを見ていきましょう。
まず、最初に確認するべきことは、一次関数は「直線」になるということです。ですから入試問題のグラフの問題で「直線」と書いてあれば一次関数で考えることになります。
変化の割合”a”は、グラフ上では「傾き」になります、これはエックスがどれだけ増えたときにyがどれだけ増えるかを考えればわかります。
初期値”b”は、グラフ上ではy軸との交点になります。これを「切片」といいます。
よく生徒が間違うことは、y軸との交点のエックスの値が0になるということです。yの値が0になると思い込んでいる生徒が多いのですね。
もうひとつ覚えておくといいのは、平行な直線はすべて傾きが等しいということです。これを覚えておくと結構問題が解けます。
次回は問題の解き方のコツなどについて書きます。
一次関数その2
ということで、前回のづづきです。
一次関数について。
一次関数の式は、まあ、覚えてください。とにかくまあこれが一次関数の式であると。次に、この式の意味合いを考えていきます。
まず、エックスの係数の ”a” は、いわゆる「変化の割合」です。変化の割合=yの増加量÷エックスの増加量、という公式は覚えさせられますが、それだけではどうもピンと来ませんね。
そこで、これは「いくつずつ増えるか」と教えると、ほとんどの生徒が腑に落ちます。マイナスの場合は「減る」ことになります。このへんも感覚的に納得できるようです。
問題は、オマケのように付属している”b”です。実のところ、これは「オマケ」と思っておいたほうがいいのかもしれませんね。「比例関数」にこれがついたら「一次関数」になるわけですから。
ところで、”b”について、教科書ではあんまり説明がされていません。「定数部分」などと書いてあります。そんなことを書くから、方程式などの数式と区別がつかなくなってしまうのです。前回も書きましたが、関数は「数式」というよりも「関係性」であり「機能」であるからです。それはつまり「変化」しているということでもあります。
教科書ではなく数学の参考書に「初期値」と書いてあるのを見たことがあります。麦の出版の「たのしい数学」だったか太郎次郎社の「らくらく数学テキスト」だったか。ちなみに麦の芽出版は今はありません。アマゾンなどで結構高く売られています。
「初期値」というのは納得のいく言葉です。でも少し難しい言い回しですので、中学生には「初めの値」と言っています。
この「いくつずつ増えるか」と「初めの値」を教えると、ほとんどの生徒が、一次関数の文章題を解くことができるようになります。
それではそれについてはまた次回ということで。
中間テストのポイント(中2数学)
中間テストがもうすぐありますが、中2の数学のテーマは一次関数です。
関数の分野は多くの生徒が苦手とするところですが、その原因は関数のことを関数と、まるで数のように言ってるところだと、私は思っています。関数というのは、ざっくりいうと、関係性のことです。
英語では、ファンクションといって、これは機能という意味です。
その関係性や機能を、数学ではどう表すかというと、数式で表します。
一次関数の場合はこんな感じです。
y=αχ+b
手元に数式エディタがないので、ギリシャ文字でそれっぽく作ってあります^ ^;
エックスが入力で、yが出力ですので、数式のまま考えると、エックスを何倍かして、いくつかを足すとyになりますよ、ということになりますが、そういう方程式的なことだけ考えると、分からなくなります。
その辺りはまた、次回。