目が潤んで見えるとしたら、時差ボケのせいです
けさはなぜか5時半に目が覚めたので、スマートフォンをさわっていたら、イチローの記者会見を生中継していた。そっか、それで目が覚めたんだ。私には超能力があるね。
イチロー自身のことばが響くのはもちろんだが、それ以外の面白く思えることがあった。
ひとつは通訳の仕方で、こういう同時通訳をじっくり見たのが初めてだったので、非常に興味深かった。イチローが日本語で話すのを、通訳が英語にして話す。幸いにして両方とも理解できたので、その違いが分かる。通訳するときに、決して逐語訳はしておらず、センテンスの順番さえ違ってくる。やはりこれは、言語の違いだけでなく文化の違いも影響しているように思える。語順や表現が多少違っていても、いやむしろ異なった方法を選ぶことで、細かいニュアンスが伝わっているように思えた。
もうひとつは、アメリカの記者と日本の記者の「質問力」の違いだ。アメリカの記者の質問に対してイチローはとてもじっくりと丁寧に答える。それに比べて日本の質問に対しては、単刀直入に短い言葉でそっけなくも感じられるような答え方をする場面が多かった。これは、イチローの記者に対する気分によるのではなく、質問内容が答えを導き出すようなものになっているかどうかだと思われる。イエスノーで答えられる質問が日本の記者のものに多かったというのもある。
日本の記者は誘導尋問的な質問もする。「目が潤んでいるように見えるが、そのようになるほどの感動の理由を教えてください」と聞かれて、イチローは「そういうのが記者さんたちは好きですが、目が潤んで見えるとしたら、時差ボケのせいです」と、真顔で答えていた。つまりこれは「ジョーク」でさえなく単なる事実の伝達なのである。
アメリカの記者の質問に「このチームのために尽くしたい」と、まあ当たり前のことなんだけど、気持ちを込めて答えたのとの違いが印象的だった。
現在シアトルは、レギュラー外野手が故障しているので、シーズン当初は先発出場する機会が増えるだろう。打順は一番がディー・ゴードン(スティーヴ・キングの小説のタイトルにもなっているトム・ゴードンの息子)で、左打者なので、おそらく下位を打つ事になるだろう。
ラインナップはこんな感じか。
1 ゴードン CF
2 セグーラ SS
3 カノー 2B
4 クルーズ DH
5 スィーガー 3B
6 ズニーノ C
7 イチロー RF
8 ヒーリー 1B
9 ヘレディーア LF
ということで今年はまたしても毎日早起きすることになる。