東方見聞録というマンガを再読。マルコポーロのものとはまったく関係がなくて、副題に市中恋愛観察学講座と、書いてあるけれど、恋愛マンガの要素も少ない。
書かれたのは1987年で、当時の東京観光案内にもなっている。地元の男の子のスレた視線が、帰国子女的な女の子の古い感覚によって変化して、見えないトーキョーが見えてくる。
実のところ私も当時は東京にいたのだが、このような東京は見た覚えがない。たぶん私は上ばかり見ていたのだろう。東京から遠く離れて、たまにしか行かなくなった、いまの方が見えるものがあるというのは、やはり不思議なことだね。